訪問買取業者に騙されないように

エピソード

大阪出身の義母のハルさん、社交的で世間でよく言う大阪のおばちゃん。
見知らぬ人だろうと誰とでもおしゃべりが大好きです。

そんな性格からか、他人を簡単に家にいれてしまうこともよくありました。

突然の家に男の人が…

ある日、ハルさんから電話が入りました。

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

泥棒が入ったの…

お金取られた~

えぇ~⁉何があったの!!っと言いながらも、頭の片隅で「え⁉まさか物取られ妄想じゃないよね?」と疑う気持ちも少し湧いていました。

ハルさんの話では

ベランダで洗濯物を干していたら「おかあさん!」と呼ぶ声がして、振り返ったら男の人がリビングの扉のところに立っていた。
ハルさんの家は玄関のすぐ横にリビングがあって、どうやら鍵をかけ忘れていたらしい。

<span class="fz-16px">買取業者</span>
買取業者

インターホン鳴らしても気づいてないみたいだったから…

おかあさん、何かいらないものない?

買い取るよ!

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

(なんや!勝手に…、でも)

いらんもん?あんねん!ちょっと見てみて~

一人暮らしで日頃から寂しい気持ちもあったのか、簡単に家にいれてしまったようです。

にこやかに話しながら家の中を物色され、押し入れにあった金庫を見つけて

<span class="fz-16px">買取業者</span>
買取業者

この中には何が入ってるの?
ちょっと見ていい?

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

何も入ってないで。

紙切れだけや

もう必要のない書類や価値のないものばかりだからと、気にせず見せたそうです。

物色する男の人の姿を後ろから見ていたら、その人がなにかをカバンにサッと入れて

<span class="fz-16px">買取業者</span>
買取業者

洋服とかは専門の女性スタッフがいるから呼んでくる

と言って、いったん家を出て行きました。

その様子を見て

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

あっ!!金庫に現金が入ってたんだった!

と思い出して確認したらなくなっていた、らしいです。

警察に連絡

私は電話でその話を聞いて「110番しなきゃ!」って言ったら、ハルさんは「もういい!忘れたいし怖いから何もせんといて~😣」って。

そんなわけにいかないでしょ!
私は管轄の警察署に電話して、ハルさんから聞いた話をして相談してみました。

<span class="fz-16px">おまわりさん</span>
おまわりさん

失礼ですが、お義母さまには認知症の症状がありますか?

そう、それなんですよ。
だから、どうしたらいいかと思ったわけで…🤔

「とりあえず近くの交番から人を行かせますので、お嫁さんも一緒に話を聞かせてください」と言われ、私とおまわりさんが義母宅へ向かいました。

事情聴取

  1. 買い取り業者が勝手に入ってきた
  2. 家の中の物を色々見せた
  3. 何やらカバンに入れて出て行った
  4. あとから女性が洋服を見に来たが追い返した

その一連の細かい説明を聞いておまわりさんは、

<span class="fz-16px">おまわりさん</span>
おまわりさん

話の筋は通っているので、事実かもしれませんね。

一応、鑑識をよびます。

それから捜査員と鑑識がきて、写真や指紋をとったり似顔絵を描いたり、まるでドラマを見ているようでした。

訪問買取がすべて悪いわけではない

ハルさんは若いころオシャレで指輪やネックレスなどの宝飾品もたくさん持っていました。

でも身に着ける機会も少なくなり、老後の生活資金の足しにと過去にも買取を利用したことがあるそうです。
その時の買取に来た人は感じが良く誠実な対応だったと。

高価な指輪を見せたときに、

<span class="fz-16px">別の</span><span class="fz-16px">買取業者</span>
別の買取業者

僕には正しい査定の自信がないので、詳しい人に確認してきます。

持ち逃げが心配でしょうから、運転免許証を置いていきますね。

と言って確認しに戻り、結局「うちでは高価すぎて扱わない品。信用できる専門のところでちゃんと査定してもらった方がいいですよ。」と買取を断ったそうです。

そういう過去があったので、今回も信用して家にいれてしまったんですね。

今にして思えば

私も夫も「なんでそんな簡単に家にあげるかなー💢」って、結構怒りました。
怒っても仕方ないんだけど…

これをきっかけに、お金の管理は私がすることにして、家にも頻繫に行き生活にも目を配るようにしました。
そうしてみると、ハルさんに認知症の症状が多々出ていることに気づきました。

今では買取業者の来訪はともかく「お金を取られた」というのは妄想ではないかと、私たち夫婦はかなり疑っています。

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

5万円ずつ、三つの封筒に入れて金庫に保管してたのを盗られた!

これがハルさんの主張でしたが…
私、のちのち思い出したんです😓

ハルさん、以前に私と息子二人に5万円ずつお年玉くれたよね?

私も息子もびっくりして「これはもらい過ぎ!!おばあちゃん、ボケたんじゃない?」と心配したっけ。
ハルさんは「ちゃう、ちゃう!世話になってるからええねん!」って笑い飛ばしてたけど…

盗られたと思ってる15万円、そのお年玉なんじゃないかな~💦

ハルさんは否定してたけどね。

他にも売った物もあったようだけど、思ったより安く買い叩かれたみたい。
あとになって、一式5000円の領収書の写しをながめながら、

<span class="fz-16px">義母</span>
義母

お母ちゃんにもらった真珠とか、たくさんあったのに…

そんな気持ちが『お金を盗られた』という感情につながったのかもしれません。

一人暮らしのお年寄りは話し相手が欲しいのと判断力がだいぶ鈍っているので、優しく声をかけられると油断してしまうのですね。
よく高齢者が詐欺に逢う話がニュースになりますが、ハルさんを見ていると納得してしまいます。

警察の皆さん、お手数かけてすみませんでした🙇‍♀️

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